アイマスライブ(後編)

2016年4月、僕は東大に入学した。

 

「東京来た!アイマスのイベント、そしてライブが生で見れる機会がぐっと増えたぞ!」

 

それは大きな喜びだった。

 

 

 

アイドルマスターは2014年の9周年ライブ、2015年の10周年ライブと最高のものを見せてくれたが、2016年に11周年ライブは行われなかった。そして現在まで、小規模なライブはまだあるものの、周年ライブは行われていない。

 

「周年ライブが消えた」

 

それは大きな悲しみだった。

 

 

 

前編でアイマスシリーズは派生作品を含め5つあると書いたが、僕は高3の秋という受験生にとって大事な時期から、アイドルマスターシンデレラガールズにハマり始めていた。

 

アイドルマスターの主要キャラは13人であり、また歴史も長く、キャラ一人一人を深く掘り下げられるのがアイドルマスターの特徴だ。それと比較すると、アイドルマスターシンデレラガールズはキャラが100人を超えており、ずいぶんと賑やかだなあという感じ。アイドルマスターと同じ魅力、そして違った魅力を持つシンデレラガールズにも、僕はどんどん惹かれていった。

 

アイドルマスターの周年ライブがないという悲しみをイマイチ乗り切れなかった僕は、シンデレラガールズに傾倒していく。こちらは2016年に4周年ライブが行われることが分かっていた。それくらい僕にとって、ライブは大きな存在だった。

 

 

 

シンデレラガールズの4周年ライブは、神戸と埼玉で開催。東京に引っ越してから、ライブが地元兵庫で行われるのはしぶいなあと思った。

 

というわけで神戸公演は東京の映画館からライブビューイングで参戦。シンデレラガールズのライブを見るのはこれが初めてだったが、ライブ終了後にはやはりアイマス最高としか言えない体になっていた。

 

 

そして埼玉公演。僕が会場でライブを見るのは、2年ぶりのことだった。9th大阪、あの日の感情を忘れられなかった僕は、埼玉公演の日に思った。

 

「今日この日を、僕は2年間待ちわびていた!」

 

 

会場に近づくまでの高鳴り、外から見た会場の広さ、会場内にあるたくさんのフラワースタンド。そして、ステージ。

 

僕が逢いたくて仕方がなかったものに、再開することが出来た。

 

 

開演の時間を迎え、会場内が暗転する。僕の席は2階席で、ステージからは遠いものの、会場内を一望できる位置にあった。

 

 

シンデレラガールズらしい優美な音楽とともに、ステージに明かりがゆっくり灯っていく。

 

 

そして何よりも美しかったのは、暗闇の中で数万のサイリウムが織りなす宝石箱だった。あの光景は未だに忘れられない。

 

僕は、まだライブが始まったばかりなのに、自然に涙が出た。

 

 

 

2年ぶりに生で感じたライブは、本当に素晴らしいものだった。2年間待つにふさわしい感動を与えてくれた。ライブが終わった後の僕は、声を出しすぎて喉が完全に枯れていた。

 

 

翌年の5周年ライブも埼玉で現地参戦し、やはり良いものを見た。僕にとってのアイマスライブは、1年で最も楽しみなイベントと言っても過言ではないのだ。

 

 

 

 

そして2018年6月2日に至る。アイドルマスターでもアイドルマスターシンデレラガールズでもない、アイドルマスターミリオンライブ。その5周年ライブのため、僕は埼玉にいた。

 

アイマスライブ自体は何度も行ったことがあるが、ミリオンライブについてはあまり知らなかったので、気分は僕が初めてアイマスライブをみた8thに近いものだった。

 

「今日は一体どんなものが見れるんだろう」

 

ミリオンライブに期待を寄せながら、会場に入った。

 

 

 

 

 

結論から言うと、最高だった。本当に良かった。知ってる曲だとか知らない曲だとかそんなことは関係なく、ミリオンライブの世界にどんどん引き込まれていった。

 

僕が事前に知っていた中では一番惹かれていたキャラの中の人は、ライブの大トリを務めた。そして、最高のものを見せてくれた。暗転の中決して鳴りやむことのなかった拍手は、その日一番のものだった。

 

 

 

ライブが終わり、僕を誘ってくれた友人と帰路に就く。2人とも語彙力を失っていた。ただただ素晴らしかった。

 

 

 

 

 

 

 

というわけで僕のミリオンライブ初ライブ参戦はとてもいい思い出になりました。これから先、ミリオンも追いかけるしかないよね。

 

そして今年の11月・12月にはシンデレラガールズの周年ライブが待っています。あと半年はこれを待ち焦がれながら今日を生きていこうと思います。