アイマスライブ(前編)
3日前の夜、僕の友達からメッセージを受け取った。
「明日ミリ5th行きませんか」
ミリ5th、が何を指すかわからない人がほとんどだと思うので軽い説明を。
僕は『アイドルマスター』 (THE IDOLM@STER) という、バンダイナムコエンターテインメントから発売されているゲームシリーズの大ファンである。ファン歴は大体5年くらい。
このシリーズは派生作品を含めると5つあり(アイドルマスター、アイドルマスター シンデレラガールズ、アイドルマスター ミリオンライブ!、アイドルマスター SideM、アイドルマスター シャイニーカラーズ)、それぞれ個々の展開が行われている。
そして、それぞれの作品において年に一度、作品内に出てくるキャラクターの声優(いわゆる中の人)が、キャラクターの曲を歌ったり踊ったりする周年ライブが行われる。
今回の「ミリ5th」は、「アイドルマスター ミリオンライブ!の5周年ライブ」というわけだ。
僕は今まで、アイドルマスターとアイドルマスター シンデレラガールズを追いかけてきた人間であり、そっちのライブは何度も言ったことがあるのだが、アイドルマスター ミリオンライブ!については、ちょっと知ってるかなーというくらいで、ライブも行ったことがなかった。
ただ、今回ミリオンの周年ライブに誘ってもらったのもミリオンとの何かの縁ということで、僕はその世界に触れてみることにした。
「明日のアイマスライブ、どうなるかな」
そんな期待を抱きながら、僕は過去の思い出を蘇らせていた。
2014年8月3日。アイドルマスター9周年ライブ、大阪Day2。高校2年生の僕が、1年間待ち焦がれた日だった。
2013年の春くらいからアイドルマスターにハマった僕は、当時アイドルマスターのキャラクターが登場する二次創作を漁りまくっていた。その過程で、「どうもアイマスには中の人によるライブがあるらしいぞ」ということを知る。
僕がライブの存在を知った時には、その年のライブチケットは既に完売してしまっていた。しかし、映画館でライブビューイング公演を行ってくれるということを知り、僕はライブの夜、兵庫県の伊丹にある映画館へ向かった。
アイドルマスター8周年ライブinパシフィコ横浜。当時僕はまだアイマスの知識がそれほどななく、光る棒や掛け声のことは全くわからなかったし、非日常的な体験でふわふわした気分のままライブが終わってしまったが、伊丹からみる横浜のステージはなかなか面白いものだった。
その後は、僕がアイマスに半端なく熱中した一年だった。
中の人のこともだんだんわかるようになってきた。
2014年2月にはアイマスの映画も公開され、最高のものを見た。
光る棒や掛け声は、サイリウムやコールという憧れに変わった。
僕にとって、アイマスは最高のエンターテイメントになっていた。
アイドルマスター9周年ライブが大阪で開催されると知った時の僕の喜びは、とてつもなかった。全力でライブチケットを確保し、ライブに必要なものをちゃんと揃えた。
「ライブまであと〇日」
誕生日を待つ小学生の気分だった。学校の授業中に、ライブに思いを馳せていた。
2014年8月3日。ライブ会場であるインテックス大阪に向かうまでの間ですら、夢の中にいる気分だった。
「とうとうこの日が来た!」
開場時間前に、入場待機列に並ぶ。会場付近には、たくさんのアイマスPがいる。
開場時間を迎える。早まる気持ちを抑え、入場する。
ライブの行われるホールへ繋がる扉を通り抜ける。
そこに、開演を待つステージがあった。
僕は、もう泣きそうになってしまった。
ライブは、まさに夢のような時間だった。感情が全力で駆け抜けていったことははっきりと覚えている。1年間待ち焦がれたステージは、僕に最高の感動をくれた。
ライブが終わり、会場から駅へ戻る道を歩く。夢の余韻がまだ残っていた。本当に深く感動した時にしか生まれないものに浸っていた。
その後3日間くらいはアイマスライブロスになり、授業中も大して話が耳に入ってこなかった。
翌年の10周年ライブは埼玉で行われたため大阪からライブビューイングで参戦したが、やはり素晴らしいものだった。アイマスライブは最高。また心に刻み込まれた。
思い出話が長くなりすぎてしまいました。ですが思い出はまだまだ続きます。後編ではアイドルマスターシンデレラガールズのライブ、そして先日土曜日のミリオンライブのライブについて書こうと思います。